品川でいちばんの夜

私たちは、想いを確かめ合ってから

つきあい始めるまでに時間を要しました。


ほぼ毎日、何か月も話し合った。

その間は、甘ーい、愛の言葉を囁かれて

舞い上がりながらも

彼を好きな気持ち、もっと知りたい気持ちと、

不倫は色んな人が不幸になる、

してはだめという理性とのせめぎ合いで。

なかなか答えが出せませんでした。


また、わざわざ既婚者と付き合わなくて

よいのではと敢えて冷静になれるように

考えたこともあった。


あなたがもし将来1人になることがあれば

その時につきあえたら、それで嬉しい。

と私はいった。

人を傷つけたくないし、自分も傷つき

たくないとも言った。

もしつきあったとして、こんなことが

あったら、あなたはどうするの?と

様々なシチュエーションを尋ねた。


彼は私の不安にすべて答えを考えて

くれていた。

彼の想いの深さを知り、ますます好きに

なってしまう回答もあったし、

それはちょっと違うんじゃ、、、という

回答もあった笑


でも彼の話は全てに彼の誠実な人柄が

現れていて、話すたびに好きが募った。

不倫に誠実ってちょっと可笑しいけれど。


結局長い間彼に待ってもらって

その間、心を持っていかれてしまいそうな

瞬間は何度もあった。


彼をずっと尊敬していたから。

彼のこともっと知りたい。

いまおつきあいしないときっと後悔する。


十分話し合った、理性以上に

想いが勝ち。


ある夜、彼との一歩を踏み出すことに

覚悟を決めました。


その日は食事を終えたあと、湾岸の散歩道を

彼と夜景を眺めながら歩いて帰りました。


なんともいえない気持ちでしたが、

途中彼にぎゅうっと抱きしめられて。

いつも以上に夜景が美しく見えました。



あの夜、いま品川で一番幸せなのは俺だなぁ

と幸せを噛みしめてたんだよ。


とは彼の後日の告白。